「LINEAR」STRAIGHTENER

リニア

リニア

STRAIGHTENERの音楽は活きの良いEMOだ。
EMOであるけれど同時にROCKの息吹が強く感じられるのだ。
特に前作「Dear Deadman」からそれが強く現れている。
最大の要因はやはり"ひなっち"こと日向秀和氏だと思う。
彼の根力から成るベースグルーヴがバンドを活性化させて
演奏面だけではなく曲も含めた全ての向上へと導いた。
今回も彼独特のベースは健在で
芯はしっかりしつつ曲によっては野太い歪みを放つ。
特にシングル曲「TRAIN」での極限まで歪ませたベースに
「いいのか???」と思ってしまうが彼の場合、全てOK。
それがナカヤマシンペイ氏の100%ROCK'N'ROLLなドラミングに
見事にハマり極上の活きの良いリズムを作り上げている。
その一方で今回最も変化があったのは
中心人物ホリエアツシ氏のソングライティング。
初めてピアノやプログラミング(これはひなっちによる)を
使って創作した楽曲の数々は歌詞を含め
深みと切なさにより磨きがかかり洗練されている。
「SIX DAY WONDER」はその最上級といったところか。
また「LIVES」のような実験的なのもあり
一曲それぞれに込められた個性が各自際立っている。
何よりもこれほど深みの篭ったメロディに
野性味溢れるリズムグルーヴが加わることにより
凄く人間味のあるROCK SOUNDへと進化するところが良い。
このBANDの次なる進化が待ち遠しい。