「WAR OF ATTRITION」DYING FETUS

War of Attrition

War of Attrition

これはもう音楽という名の凶器だ。
メリーランド州発のBRUTAL DEATH METALの強豪
DYING FETUS
類稀なるテクニックと容赦ない咆哮を兼ね備え
問答無用で展開する暴虐SOUNDは最早別次元の域である。
彼等の代表作といえば
2001年の「DESTROY THE OPPOSITION]」。
なんといっても凄いのはDr(当時)のKevin Talley で
速さ・強さ・器用さを兼ね備えたドラミングは圧倒的だった。
さらに彼等の特徴的な所は政治的なメッセージを含む歌詞で
それを超低音でマシンガンの如くまくし立てるのも壮絶だった。
今作でもその系統はしっかりと受け継ぎつつ
それ以上に怒りと暴虐をより向上させた内容の一枚となっている。
Drはまたメンバーチェンジを経たみたいだが
この新ドラマー(Duane Timeline)がまた凄まじく
バスドラの連打は完全に人間の域を越えてるのではと思うほど。
何よりも演奏の一体感が素晴らしく息があっており
複雑な展開の曲を乱れることなく一心不乱に弾きこなしている。
ジャケから分かるように今回は
先のイラク戦争に関してのアメリカへの憎悪や
及び宗教同士の争いに対する怒り
さらには刑事裁判に関しての不順な部分への指摘等
以前よりも増してメッセージ性の強い歌詞になっている。
世界に対する不毛な点・不可思議な点を怒りに変え
これでもかと叩きつけるように暴虐な音と共にかき鳴らす。
彼等こそ真の意味でDEATH METALの真骨頂とも言えるだろう。