「THREADS OF LIFE」SHADOWS FALL

Threads of Life

Threads of Life

自分が思うSHADOWS FALLの印象は“野獣”。
それはVoのBrian Fairが
ライオンみたいなドレッドヘアであるとは少し違う。
彼のシャウト、そして唄いっぷりが“野獣”である。
アメリカのMETALシーンを一瞬で塗り替えたSHADOWS FALL
その闘争本能剥き出しのリフと正統派なギターソロは
彼等の最大の特徴であり武器でもある。
特にリフに関して言えばBANDの一体感は見事にまとまり
Brianのシャウトは真正面から堂々と攻めている。
対称的に演奏はしっかりしており
正確なドラミングに圧倒的なギタープレイはもはや職人技。
不器用と器用が一体化している不思議な世界を持つメタルコアだ。
そんな彼等だが今作では驚くほどメロディに力を入れてきた。
まあ確かにメロディックな部分に関して言えば
ブルータルな部分と比べて少し押され気味だったと思うが
まさかここまで流暢に仕上げてきたとは思わなかった。
前作と聞き比べてGtのメロディはほぼ上の域を進んでおり
さらにアコースティックのパートも取り入れている。
だけど最も変化がよく現れていたのがBrianのVoで
特にイラク戦争で亡くなった従兄弟に捧げるバラード曲
「ANOTHER HERO LOST」は
これがSHADWS FALL!?!と思うほど。
ただやっぱり欲を言ってしまえば
彼等にはまだまだ“野獣”でいてもらいたい。
確かにメロディックなパートの向上は楽曲的にはプラスになり
今後もこの路線で行くかもしれないのけれど
4曲目「FAILURE OF THE DEVOUT」で魅せた
喧嘩上等のモッシュパートをもっと増やしても良いと思う。
そういう意味では今作は実験的だと思うし
今回はそれで良いとしても次回も同じ路線だと難しいと思う。
まあ彼等のことだからそれは無いだろうけど・・・。