「UNITED ABOMINATIONS」MEGADETH

United Abominations

United Abominations

MEGADETHの存在を初めて知ったのは
ちょうど「RISK」が出た頃だった。
あのアルバムは事実上“問題作”であり
内容もTHRASH METALとは全くかけ離れ
当然ながら彼等の魅力も今一つ理解できなかった。
彼等の良さを本格的に理解したのは“名盤”と呼ばれる
「RUST IN PEACE」を聴いたときである。
今では日本語ペラペラの外人でお馴染みのMarty Friedman
METAL界最強のオレ様男Dave Mustaine大佐の
加速するリズムの中で繰り広げられるギターソロの掛け合いが
METAL魂に激しく火をつけた全盛期のMEGADETH
その彼等がもとい大佐がリアルタイムで帰ってきた。
突然の解散、そして実質上一人での再始動。
幾多の困難を乗り越えながら実力のあるメンバー
(Glen Drover、Shawn Drover、James LoMenzo)
を揃えて意気込んだ最新作「UNITED ABOMINATIONS」は
期待とか不安とか何もかも通り越して
これがMEGADETHでありMEGADETHでないとありえない
MEGADETHの音を魅せつけた圧倒的な一枚となった。
1曲目のゾクゾクするリフと独特のリズムからもう分かる。
そして怒りと憎しみの込めたVoから大佐は絶好調だ。
とにかく隙が無い。端から端までMEGADETH一色。
全てにおいて立ち返り何十倍にして帰ってきたのだ。
何よりもGtが強力で殺傷力が半端無い。
前半のリフ攻勢も良いが後半のソロ大連発もヤバい。
Glen Droverの高速で順応無尽に様々な色を魅せるソロが
大佐を刺激して容赦無いギターバトルへ変えたのだ。
続に言う「半端ねぇMETAL」とはこういうのを言うのだろうか。
全てが異質で独特で果てしなく憎悪と悲しみの篭った音楽。
それがMEGADETHであり、Dave Mustaineの音楽。
ついに帰ってきた。