「MINUTES TO MIDNIGHT」LINKIN PARK

さあ! 果たしてこれは傑作か? 問題作か?
LOUD ROCKのパイオニア的存在となった
LINKIN PARKの新作。
ここで彼等は大胆な方向転換に挑んだ。
「LOUD ROCK」というよりはむしろ「ROCK」なのだ。
彼等はあえて「ROCK ALBUM」に挑んだ。
まあぶっちゃげて過去2作でほぼ共通のスタイルで通しただけに
次回は違う路線でいくんだろうなと思ってはいたのだが
まさかここまで変わってしまうことになろうとは。
このアルバムはあえてベタな例えで言ってみるならば
これはMETALLICAのBLACK ALBUMだ。
曲も音も含めて全てがこれまで創ってきた音と別物だが
その完成度の高さに認めざるをえない、
むしろBANDの新たなる方向性を見出した一枚とも言えるのだ。
やはりRick Rubinのプロデュースなだけあって
アルバムのクオリティの良さはズバ抜けるほどに高い。
注目はやはりVoで「歌」を重点的に押した曲が多く
特にChester Benningtonの高音域を
フルに活かした「Shadow Of The Day」や
これまでRAP中心だったMike Shinodaが
初めてメロディックなVoに挑んだ「In Between」
の2曲の存在は極めて大きい。
だけど一方でMikeのRAPの存在はやはり大きく
僅か2曲のみでしか披露してないが強烈な印象を放つ。
中でも「Bleed It Out」の冒頭で
手拍子に合わせてRAPを繰り出して自然に曲に入る辺りが
やはりコイツ等凄ぇ!!!と思わせるほど器用で強烈。
アルバム全体の質が高すぎて
少し上品な感じになってしまった気もするけど
それでもこれが今現在のLINKIN PARKであり
この音が今のLINKIN PARKの魅力を最大限に引き出している。
それには間違い無いのだから。
さあ! これは吉と出るか? 凶と出るか?