「systematic chaos」DREAM THEATER

システマティック・ケイオス~スペシャル・リミテッド・エディション (DVD付)

システマティック・ケイオス~スペシャル・リミテッド・エディション (DVD付)

毎度毎度のことなんだけど
毎回当たり前みたいに思うけど
本っっっ当にこの人達の演奏は“神の域”と化してる。
その綿密な構成、各個人の卓越した技術、壮大で飽くなき世界観。
DREAM THEATER(以下DT)は全てにおいて「圧倒的」だ。
圧倒的な演奏で思いつくのはDTかTHE MARS VOLTAだが、
DTはメンバーの個性も含めて多彩で強烈である。
そんな彼等だが最近は妙にMETALの要素が強い。
初期はどちらかと言えばROCKとも言うべき音だったが
2003年に出たアルバム「TRAIN OF THOUGHT」で
重厚なリフが全面的に出し、DTは急速にMETAL化した。
次のアルバム「OCTAVARIUM」ではMETALの要素は減ったが
今作「systematic chaos」で再びそれが盛り返してきた。
特に感じられるのが3曲目「Constant Motion」と
4曲目の「The Dark Eternal Night」の2曲。
「Constant Motion」は序盤でのJames Labrie(Vo)と
Mike Portnoy(Dr, 時折Vo)の言葉の掛け合いが面白く
普段伸びやかに唄うJamesとは違った一面が垣間見れ
「The Dark Eternal Night」に至っては
これまでのDTには一切無かったHEAVYでDARKな曲調で
DTの音楽が新たな領域に踏み込んだ象徴となる1曲である。
最大の聴き所でもあるJohn PetrucciのGtと
Jordan RudessのKeyのソロバトルは言うまでも無いだろう。
掛け合いも良いがユニゾンも息ピッタリである。
今回はアルバム全体にコンセプトは無く
曲一つごとに個性を吹き込んでいった作りになっている。
ただ「In The Presence of Enemies」という曲は
1曲目とラストで包み込むように分けてある大長編で
闇に落ちた男の魂を描いた内容の物語で構成されている。
後半部分の展開はドラマチックに流れて行き
最後の壮大なエンディングは凄く清々しい気分になる。
プログレという複雑な要素はあるけれど
もうこれはれっきとしたHEAVY METALと言って良い。
このアルバムはDREAM THEATER史上
最も重く、最も多彩で、最も聴き込みやすい1枚だと思う。
ちなみに初回盤についてくるDVDには
レコーディング風景が収録されているがこれまた圧倒的。
特にJohn Myung!!!
あんなBaの弾き方があったのか!?!