「きらきら」Cocco

きらきら(初回限定盤)

きらきら(初回限定盤)

なんだろう。
今までCoccoにはマイナスのイメージが強かったが
このアルバムは完全にプラスなイメージがある。
まあイメージが違うのは今作を手がけたのが
これまでの根岸孝旨さんから変わって
オーガニックな印象の長田進さんだった事もあるが
やはりCocco自身の心の変化もあったからだろう。
要はつまり「暖かくなったな」ということ。
自主制作のスタジオや地元の学校で録音して
心も身も完全に「沖縄」に溶け込んで制作。
incubusの「morning view」を思い出させるが
環境から作り出す音ってのは凄く深い。
何かが起こる予感を湧き出せる「甘い香り」
オーディエンスの大合唱に笑う「Baby, After You」
サビでは長男も一緒に唄う「ハレヒレホ」
晴れ晴れとしたROCKチューン「タイムボッカーン!」
そして「チョッチョイ子守唄」
凄く明るいというか楽しそう。
ただ全て明るいわけじゃない。少しだけ「負」もある。
12曲目の「小さな町」。これだけ印象が少し違う。
それは彼女の過去の暗い記憶を唄ったものだ。
今まで暗い淵にいたけど、そこから光を見つけて外に出た。
生きている中に幸せをみつけた。
だから今は凄く楽しい。そう感じられる。
自分のマストは9曲目の「君がいれば」。
少なくとも彼女には生きていけるための「存在」がある。
それが微笑ましくもあり、うらやましい。