「TEARDROP」The Birthday

TEARDROP(初回限定盤)(DVD付)

まさかここまで聴かせるとは思わなかった。
自由奔放なROCKの醍醐味が味わえる前作
「Rollers Romantics」から一年余り。
今度はじっくり聴かせるROCK'N'ROLLで来た。
疾走感のある曲はシングル曲「アリシア」を含めて3、4曲のみ。
他はじっくりと響かせながら
プレイヤーそれぞれの良さを魅せつけている。
チバさんのVoも今回は「唄」に焦点を絞っている。
一方でシャウトするパートも少なくその分際立っている。
イマイさんのGtは相変わらず我が道を行っており
今作では「泣き」の入ったソロを堪能。
特に8曲目「シェリーの夢」のギタープレイは鳥肌モノ。
キュウさんのDrもまた１つの貫禄があり
ここぞという時のダイナミックなプレイが唸らせる。
そんな中で一人ズバ抜けて勢いに乗っているのが
ヒライさんのBaで全編に渡りテクニカルプレイの応酬。
彼の野性味溢れる姿もまたこのBANDには必要だ。
それにしても今作は実に渋いROCK ALBUMだ。
3曲目の「LOVERS」や7曲目の「LUST」なんかは
アルバムの最後にあってもおかしくないほど壮大で濃密な曲だ。
だからこのアルバムにはクライマックスが3曲もある。
そして本当のクライマックス曲でもある「KAMINARI TODAY」も
サビで渾身の力をこめて前へ進む重厚な一曲になっている。
ただひたすらに我武者羅にやっていた時とは違う。
真っ直ぐに自分の心に有るROCKと向き合っている。
そうか、それが大人のROCKか。