続・めりくりばか

伴天連はここが目印

偽造はヅラだけにしなさい。
By.伊藤政則
こんばんわ。Yuusyaこと∀tsu です。
おまったさんでした。
昨日の伴天連ツアーの続きをどうぞ。
伴天連の名物。それはおばちゃんである。
どこにでもいるおばちゃんのようでそうでもない。
不気味でちょっと可笑しくて面白いおばちゃんなのだ。
「何人?」
とおばちゃんが聞いてきたので
「あ、1人です」
と答えると
「は?」
と首を傾げられる。どうやら1人で来る客は珍しいようだ。
というよりはむしろ1人のお客さんは苦手のようである。
ちなみにその時オレの他にカップルの客も来ており
幸いにも中に入ることは出来た。
「他にお客さんが来てるからよかったんよ。
 アンタ1人だけだったら駄目やったんよ
おいおい・・・と思いつつ中に入ると
待っていたのはカウンターに苦笑しながら座っているカップルと
至るところに飾られた不気味なオブジェの数々
楳図かずおの漫画を連想させる怪奇度満点のBGMであった。
しかもそのBGMたまに突然デカくなるからなんか嫌だ。
店内の中は撮影禁止なので載せれないのは残念ではあるが
よくよく考えてみると
載せたら問題になるモン
ばっかり置いてある。
例をあげるなら
まず逆さ釣りのゾンビ頭の人形とか
焼け爛れて異様にシャクレたお面とか
吊るされた謎の毛の先にある鈴とか
ガラスケースに収められた観音像とか
男のシンボルのオブジェとか
樽に入った木彫りの人形があって
樽を外すと実は立派なアレが樽を支えていたとか
真っ最中の蛙の置物とか
精密に作られたとか
棒をカタカタつつきながら落ちてくる
キキツキのおもちゃがあるけど
よく見るたらそのキツツキにはアレも付いてて
おばちゃん曰く
「それは珍沈突つきじゃ」
とか恐いモノからなんかグッとくるモノまでありましたね。
ちなみにそのほとんどは旦那が作ったのだとか。
ただバーが狭いから移動するときに
頭にぶつかる可能性があるので注意。
実際に被害にあった我輩が言うんだから間違い無い。
茶店だからメニューもちゃんとあって
冷たい飲み物から暖かい飲み物まであるけど
ココアは冷たいのしかないから要注意。
ホットコーヒーを頼むと
青酸カリ(砂糖)乳(ちち)がついてきます。
我輩はあまり飲んだこと無いの頼もうと思い
メロン・エードとかいう飲み物を注文。
するとおばちゃんは「冷たいし甘いよ」と忠告。
「でも歩いてきたんでちょっと汗掻いちゃって」
「ここまで歩いてきたん?」
「え〜まあ。東広島駅からですけど」
「根性やね。で、何にするの?」
「あ〜・・・・・・メロン・エードで」
「あ、そう」
これがおばちゃんの口癖らしい。
出てきたのはかなり濃い緑の液体
甘かったよ。すごく。
しかしおばちゃん、ナイスキャラである。
先ほどのカップル連れの男性の方が
「ここってお化けってでるんですか?」と聞くと
「お化けならアンタの隣におるよ
「え?」
「昔から女はお化けって決まっとるんよ」
男性がトイレに行こうとすると
「ここのトイレは男が入ると
 壁から芋虫が出るから気をつけてや」

ちなみにそこのトイレは
ドアに面会謝絶の張り紙があって
開けたら手首が垂れ下がってきたりするが
肝心の芋虫は出てこなかった。
「壁には何がある?」
「鏡が貼ってありましたけど」
「ほら。出た芋虫」
オチが分からない人は実際に行ってみて下さい。
カウンターの柱の下側に
これまたよく出来ていたが付いてて
よく見ると「押してみる」とか書いてあって
いざスイッチを押してみたら
「ジリリリリ! ジリリリリ!」と電話のベルのような音が鳴り響いて
そこですかさず一言
「乳(ちち)いじらんといて!」
このおばちゃんは間違い無く確信犯である。
かと思えば急に
今世間で起こっている事件・事故に関して真面目に話したり
沖縄産の黒飴をあげたり
至るところに鈴が置いてあることに
「鈴の静かに響いてくる音が好きなんよ」
と意外な返答をしたりといろんな一面を持っている。
「いや〜クリスマスなのに独り身なんですよ」
とおばちゃんに思わず言ってみたら
「でも家に帰ったらちゃんとお母さんが待ってくれてんだから
 親のありがたみも分かってやらんとあかんよ」

注:この数分前にお母から電話が掛かった
と当たり前のようでありがたい言葉を頂きました。
というわけで
広島県で知る人ぞ知る不気味なお店「伴天連」
予想以上にグッと来るお店でした。
でもたった一つ誤算がありました。
この店
カップルに結構人気がある!
少なくともオレが見た中では3組はいたな。
そして彼等はこの後
サファイアもしくは萬国の館
ズッコンバッコンやってるに違いない。
来年はそこを目指してがんばるのら!
独り身だったらまたこの店に行くのら!
そう何気なく誓った我輩は店を出ることにした。
「はい。500円」
おばちゃんに500円払った我輩は
おばちゃんに「また来るよ」と行って店を後にした。
「はい、ありがとう」
ぶぁあああああん!!!
それは店のカウンターに備えてあった銅鑼の音であった。
さすがおばちゃん。
完敗である。