「There's No 666 in Outer Space」Hella

HELLA

自由すぎる。
本当に自由過ぎて「ジャンル」なんて
どうでも良いと思ってしまうROCKである。
カリフォルニア州サクラメント発の5人組。
とはいっても最初はギターとドラムの2人編成。
去年までの彼等の放つ音はギターのノイズに
このバンドの核とも言えるドラムのブチかましビートのみの
いわゆるPOST ROCK系統の部類に入る曲調だった。
そこへ新たにVoとBa(兼Key)、そしてもう一人Gtが加わり
今年になって新たに発売したのである。
ちなみにVoは肉屋であること(←?)以外一切謎だとか。
新編成でブチかました新作はTHE MARS VOLTAを髣髴させる
というよりは彼等の領域すら越えちゃってるくらい奇想天外である。
なんと言っても目を引くのはドラム。
速さといい手数といいDave Lombardo並の技術力。
いざという時にここぞとブチ込んでくるドラミングは圧巻。
そこになぞるように他の楽器隊も寸部狂わず息を合わせてくる。
そして低音ながら見事に歌い上げるVo。
曲の中には以前と同じGt+Drのみの編成や
Key+DrとかDr+Baといった変則的なバリエーションが多いが
爆発的なDrと妖艶な世界を漂わすVoは必ず存在する。
全てひっくるめて完璧であり異質でもある。
狂ってるようで独創的。
音楽はここまで面白くなれるのか!
贅沢なほどカオスに満ちた1枚。

There's No 666 in Outer Space (Dig)

There's No 666 in Outer Space (Dig)