「The Hinderers」DAATH

ザ・ヒンダラーズ

ザ・ヒンダラーズ

DEATH METALの音楽性は基本的には2種類ある。
一つはブルータル、もう一つはメロディック
しかしこのDAATHはどちらとも言える。
基本はブルータルでありながら
随所にメロディックやシンフォニックなスパイスを加えた
新感覚とも言うべきDEATH METALになっている。
ジョージア州出身の6人組。
音大生だった3人(VoとGtの片割れとKey)が中心となり結成。
中でも興味を惹かれたのはDrがKevin Talleyであることだ。
Kevin TalleyはDYING FETUS
MISERY INDEXCHIMAILA
エクストリーム系のBANDを渡り歩いた天才ドラマーで
特にDYING FETUSの傑作「DESTROY THE OPPOSITION」
Destroy the Opposition

Destroy the Opposition

における彼の超絶ブラストビートはもはや伝説と化している。
ところがこの1st Album「The Hinderers」制作時には
まだDrが正式に決まっておらず
実際には3人のDrとレコーディングしており
Kevinに至ってはゲスト扱いで僅か2、3曲のみの参加だった。
しかしそれが逆にKevinの凄さを逆に引き出し
3者の中でも彼のドラミングが圧倒的にブルータルだった。
やはり彼は生粋のブラストドラマーである。
アルバムはカバラ思想に出てくる生命の木
エヴァのオープニングの最初に出てくるアレ)
をコンセプトにした内容で全体的にかなりダーク。
だけど中身は実に多彩。
吐き出すVoに荒れるリズム、唸るGtにゴシックなKeyと
これでもかとバリエーション豊かだ。
特にツインギターのテクニカルなソロワークに
Keyの妖しいメロディワークも注目すべき存在。
ゴシックなブルデス。
DEATH METALの新たな扉が開いた。
 
でもKevinのDrもうちょっと加えてほしかった。
それが何よりも残念。次に持ち越しか。