「Rise of the Tyrant」ARCH ENEMY

ライズ・オブ・ザ・タイラント

ライズ・オブ・ザ・タイラント

何か予感はしていたのだ。
前のアルバムの制作後にARCH ENEMYを抜けていた
Christopher Amottが今年電撃的復帰を果たした時に
これは凄いの生まれるぞ、と。
やってくれましたよ、本当に。
去年のIN FLAMES「COME CLARITY」に続く
歴史的なメロデスの名盤の誕生である。
まあ何せ前2作「ANTHEMS OF REBELLION」
「DOOMSDAY MACHINE」が
全体的にDOOMYすぎたっていうのもあって
ここしばらく「ヤバいARCH ENEMY
からは遠ざかっていた気がする。
何せプロデューサーが違ったから仕方ないのである。
しかし今作では先ほど述べた2作以前において
ARCH ENEMYを支えたプロデューサー
Fredrik Nordstromが再登場。
あの荒々しいARCH ENEMYが遂に帰還したのだった。
2度と聴けないと思っていたAmott兄弟のツインGtも上々。
原点に立ち返ったMichael Amottの作り出すメロディは複雑化。
5曲目「Revolution Begins」のハーモニーは神の域。
次のタイトル曲「Rise of the Tyrant」ではソロの掛け合い。
8曲目「Intermezzo Liberte」はアコースティックに
Amott節とも言えるソロを入れたインストメンタル、と
お約束を入れつつも質は全てにおいて格が違い
想像以上にAmott兄弟のGtが堪能できる一枚と成った。
でも進化したのはそれだけでなく
DEATH METAL DEEVAことAngela GossowのVoも
表現がより感情が込められておりインパクトがさらに増した。
さらにより手数が増しダイナミックさにも磨きをかけた
Daniel Erlandssonの鋼鉄なるドラミングに
一貫して寡黙に地を固めるSharlee D'angeloのベースと
完璧に組み上げられたリズムサウンドも完璧。
そしてALBUMのキラーチューンは2曲目「The Last Enemy」!
ARCH ENEMYの全ての魅力がここぞとばかりに詰められた
恐ろしく獰猛で切ないほどに聡明な頂点に君臨する一曲。
メロデスの極意は「美と狂の一体」であること。
狂おしいほどにブルータルでメロディック!!!
久々に脳天から食らった衝撃。