「大人」東京事変
そういえばこのアルバムの感想
すっかり忘れてた。
発売したのは結構前なのに。
ただこれは聴いた後に
凄く複雑な心境になったアルバムだった。
タイトルが示す通り、
これは「大人」にしか作れない「大人」のROCKだった。
以前(http://d.hatena.ne.jp/yuusya/20051105#1131221105)にも述べたように
最初の東京事変は脱退した2人のメンバー(H是都M、昼海幹音)の
個性がもたらした椎名林檎型ROCK全開の音楽だった。
そしてメンバーチェンジ後の東京事変は
シックにかつモダンで「大人」風味な音楽となった。
ギターとキーボードが違うだけでここまで変わるのか?
いや、むしろ変わったのは椎名林檎自身だと思う。
数々のインタビューから見ると今回はかなり作りこんだらしい。
椎名林檎が音楽を真正面から捉えて見つめなおしたアルバム。
それは音楽をずっとやってきた者にしか分からない境地。
作り手としてぶつかった壁にひたすら挑んできたようである。
じゃなきゃここまで密度の濃い音楽は作れない。
椎名林檎がアーティストとして真剣に取り組んだ音楽なのだ。
悪くない。
質もかなり良い。
だけどなんか複雑だ。
なぜだろうか。
ソロでやっていた時の自由で荒々しくて刺々しかった
あの時の椎名林檎の音楽が恋しくなってしまうのは。
それは「大人」になってしまった椎名林檎へ対しての
音楽的な意味も含めて個人的に複雑な想いからかもしれません。
とか言ってみたり。
追伸
とは言ってみたが「透明人間」という曲だけは
以前の椎名林檎の色がかなり出ていると思う。
- アーティスト: 東京事変
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2006/01/25
- メディア: CD
- 購入: 2人 クリック: 66回
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金が無い。金が無い。金が無い。