「CHRIST ILLUSION」SLAYER

クライスト・イリュージョン

クライスト・イリュージョン

このアルバムを聴くには
先入観とか期待感とかそういうのは
無にする方が良いかもしれない。
しかしながら
「帝王」の貫禄を見せ付けられる1枚なのだ。
SLAYERスラッシュメタル界の「帝王」で未だ現役。
多くのエクストリーム系BANDに影響を与え
今でも彼等をリスペクトする者は後を絶たない。
スラッシュメタルデスメタルの頂点に君臨する存在である。
そしてオリジナルドラマーであるDave Lombardoが復帰して
4年の歳月を経てついに新作を完成させた。
前作「GOD HATES US ALL 」から実に5年ぶりである。
Dave Lombardoと言えばやはり思い出すのが
LIVE盤の傑作でもある
「DECADE OF AGGRESSION」のLIVE音源で
ここぞとばかりに打ち続けるドラミングにただ、ただ圧巻された。
あれから久しぶりに聴く
SLAYERでのドラミングはやはり圧倒的である。
パワーとか衝動とかは前任のPaul Bostaphの方が印象深いが
Daveは技巧であり、なおかつ速い。
スピードナンバーでの超人的な加速ぶりこそが
彼の本領を発揮するところである。
しかしながらこれほど邪悪なギターリフを聴いたのは久しぶりだ。
この感覚はSLAYERでも過去最も殺傷力が強いとも言われる
Divine Interventionを初めて聴いた時と同じだ。
つまり今回の音は殺傷力が半端ではない。
10曲で約40分という点もそれに告示している。
ややLOUDな展開の曲もありそこは若干残念に思うところもあるが
聴き終わってみると
やはりSLAYERはSLAYERなんだな
と思わせてしまうのが凄いところである。
帝王は今だ君臨せり。
 
 
 
映画「星になった少年」の結末は
主人公が象に踏み潰されて死ぬ
と思っていたのはうちのお母。